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成犬のワクチン接種について【予防できる病気一覧】
- 2015/5/4
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子犬を飼い始めるときには、ワクチン接種を受けなければいけないことは多くの方がご存じとは思いますが、実は成犬になってもワクチン接種は必要とされています。
成犬のワクチン接種においては、様々な見解があり、また国ごとにも基準は異なっています。
そこで、今日は成犬のワクチン接種のあれこれについてお話します。
関連記事➡子犬のワクチン接種について
一般的に、日本における成犬のワクチン接種は年に1回行われています。
明確なガイドラインがあるわけではないですが、病気によっては3年に1回のワクチン接種では不十分なこともあり、ほとんどの動物病院が年に1回のワクチン接種を行っている状況です。
しかし、それとは対照的に、アメリカにはガイドラインが存在しています。
ガイドラインでは、『犬の抗体持続期間が3年以上もつとの見解から犬のワクチン接種は3年に1回でよい』とされているようです。
では、日本と米国の違いは何なのでしょうか?
アメリカは、動物医療が日本よりも進んでおり、様々な研究結果から3年に1回のワクチン接種で抗体が持続するというエビデンスを得ています。
しかし、日本ではアメリカに比べ動物医療の進歩が遅れており、また諸外国よりも医療に関する変更や新薬などの認可スピードが遅いため、3年に1回のワクチン接種が臨床に降りてきていないと言えます。
ただし、犬レプトスピラ病においては、抗体持続期間が半年~1年ほどと言われているため、1年に1回のワクチン接種でなければならないという報告もあり、一概に3年に1回のワクチン接種が正しいとは言えないようです。
●ワクチンで予防できる病気一覧▼
①狂犬病
➡犬だけでなく人間も同様に『発症すると必ず死亡する』恐ろしい病気です。
海外では、まだまだ症例数があり、日本ではほぼ存在していない病気とされています。
羅患症状は、その名の通り、怒りっぽくなり、噛みつくようになり狂ったような状態になります。
咽頭周囲の筋が麻痺し、呼吸状態が著しく低下し、死に至ります。
②犬ジステンバー
➡犬ジステンバーは、狂犬病よりも致死率が低いと言えど、死亡率が極めて高い感染症です。
懸命な予防接種のおかげで、一昔前よりは、症例数は減少していますが現在も日本に存在しています。
ジステンバーウィルスによる接触または飛沫感染で3~6日の潜伏期間の後、発熱・目やに・鼻水・くしゃみ・元気消失・下痢・運動障害があらわれたり・中枢神経にダメージを与え最悪の場合、死に至ります。
③イヌ伝染性肝炎
➡アデノウィルスの経口感染により特に幼齢期に発症し、突然死の原因となる病気で、羅患症状としては、発熱・腹痛・下痢・嘔吐・扁桃腺の腫れ・眼球の白濁などがあります。
④犬パルボウィルス感染症
➡犬パルボウィルス感染症は、経口感染により発症する感染症です。
羅患症状は、下痢・嘔吐・発熱・脱水などの腸炎型、突然呼吸困難などで、心筋炎型は突然死の危険性があります。
⑤犬パラインフルエンザ
➡犬パラインフルエンザは、犬パラインフルエンザ型ウィルスにより呼吸器症状が出現します。
上記の病気に比べ、致死率は低く、ほとんどの場合自然治癒するとされます。
⑥犬伝染性喉頭気管炎
➡犬パラインフルエンザと同様、犬伝染性喉頭気管炎の致死率は高くありません。
ただし、他の病気との合併の場合は死亡率が上昇するとされます。
⑦犬レプトスピラ
➡レプトスピラは、ネズミを媒介として感染する感染症で、犬だけでなく人へも伝染する病気です。
感染機転は、池、下水、淀んだ川に犬が入り、粘膜や傷のある皮膚を通して感染します。
羅患症状は、嘔吐・高熱・食欲低下をはじめ、肝障害や腎障害、横断・痙攣・昏睡・血便などがあります。
しかし、早期に動物病院で治療することにより治癒可能な病気です。
⑧コロナウィルス
➡コロナウィルスの経口感染により、発症します。
羅患症状は、下痢・嘔吐などです。
パルボウィルスと合併することにより、重症化することがあります。