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犬が失明する原因と失明した場合の対処法
- 2015/10/31
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犬は、人間と同様様々な病気にかかります。
飼い主としては、病気にかからず1日でも長く生きて欲しいものです。
実は、犬は目の病気にもかかりやすく、一般的にはウィルスや最近による結膜炎や角膜炎にかかることが多いとされています。
しかし、中には失明していまう犬もいて、飼っていた愛犬が失明してしまい、その後どう対応して良いか悩まれる飼い主さんが非常に多いです。
そこで、今回は”犬が失明した場合の対処法”についてお話していきたいと思います。
☑犬が失明する原因は?
まず、犬が失明してしまう原因について触れておきます。
犬が失明してしまう一番の原因は、老化による白内障・緑内障、そして外傷です。
白内障:人間も老化が進むと白内障になりますが、犬も同様に加齢により白内障になるリスクが上がります。
特に、アフガン・ハウンド、シュナウザー、コッカー・スパニエル、プードルなどに多く見受けられます。
白内障は、目の水晶体が白く濁って視力が低下する病気で、早期から治療が必要で、内服や点眼による治療、手術が適用されます。
しかし、治療が上手くいかず白内障が進行してしまうと最悪の場合、失明してしまいます。
緑内障:緑内障は、目の眼圧が上がり視野が狭窄してしまう病気です。
症状としては、目に痛み、充血、眼球突出などがあり、急性緑内障ではすみやかな治療がなされない場合はほとんどの犬が失明してしまいます。
特に、アフガン・ハウンド、バセット・ハウンド、ビーグル、コッカー・スパニエル、プードルなどに比較的多く見受けられます。
外傷:実は、目の病気の原因は外傷が一番多いと言われています。
犬を飼われている方はよく分かると思いますが、遊んでいるときに犬が興奮してくると、顔を思いっきりこすりたり、角に顔をぶつけたりということがよくあります。
失明にいたる場合は少ないとはいえ、眼球に傷がついてしまいそこから菌やウィルスに感染してしまうことも多く、注意が必要です。
☑犬は視力より嗅覚の方が優れている?
よく『犬の嗅覚は人間の嗅覚の1000倍』と言われます。
犬は、狩猟や麻薬捜査にも抜擢されるなど、その嗅覚はずば抜けています。
しかし、その反面視力は人間よりもはるかに劣っていることをご存じでしょうか?
諸説ありますが、犬は3m~15m先のものぐらいまでしか見えていないと言われており、嗅覚が発達している代わりに視力は発達していないのです。
一方、人間は感覚の9割は視覚からの情報と言われるぐらい視力に頼っています。
したがって、仮に視力を失った場合は、犬のように嗅覚が発達していないので非常に生活に支障が出てしまいます。
反対に、犬は人間ほど視力に頼っていないので人間が失明することに比べてその影響は小さいとされています。
☑犬が失明した場合の対処法
犬は、視力より嗅覚が発達しているとはいっても、目の前の物の認識や危険回避には”視力”は必須です。
その視力を失った場合のリスクとしては、視力を失った後の眼球の外傷、散歩や遊びが減ることによる体力・筋力の低下、ストレスの蓄積などが挙げられます。
まず、犬の失明後に絶対してはいけないこととして『犬の生活環境を変えないこと』です。
①犬の生活環境を変えないこと
例えば、室内犬であれば長年生活してきた部屋のレイアウトをある程度把握しているためで、両目が失明して視力が無くなった後は、今までの記憶と擦り合わせながら、移動や食事、排泄などを行います。
そのため、失明した後に部屋を模様替えをする、犬が生活していた部屋を変える、引っ越しをする、ということは犬にとっては恐怖でしかなく、ストレスを蓄積してしまうだけでなく、壁にぶつかったり、転倒したりとケガに繋がる可能性が極めて大きいと言えます。
②犬の顔の高さにある家具や荷物などで鋭利な物を無くす
失明した犬は、いくら鼻が利いて昔の記憶があるといっても完璧に部屋の中で移動できるわけではありません。
そのため、ケガをしそうな鋭利な物や家具の角など突出している部分には、クッションを設置したり、また犬のっ顔の高さに物を置かないような工夫が必要です。
先述しましたが、失明した後の眼球に傷がつくことは比較的多く、犬の目を守れるかどうかは、飼い主さんがいかに注意を払っているかにかかっています。
また、何度も壁や家具の突出した部分に顔をぶつけているとそれがトラウマになってしまい、活発だった犬が消極的になってしまうこともあり、その結果、運動不足で足腰が弱ってしまい、寿命を縮めることにも繋がってしまいます。
したがって、失明した犬が安心して動き回れるような空間を作ってあげることが愛犬に対する最大のケアとなりますので、愛犬の様子を観察しながら危険な物を減らしていってあげましょう。
③視覚の代わりを見つける
視覚の代わりとは、一体なんなのか。。。
それは、声掛けやリードでの誘導、慣れていない場所では抱いてあげるなどです。
それらは、愛犬が安全に生活したり運動したりできるような、いわば視覚の代わりのサポートと言えます。
本来ならば、失明した後でも声掛けとリードなどで安全に生活できるようにしつけられることが一番ですが、失明する犬の大半は高齢犬です。
そのため、物覚えが悪い犬も多く、その状態でしつけをするのは犬にとってはストレスになってしまいます。
散歩に行く際は、出来るだけ今まで通っていた散歩コースを歩く、または安全な公園や広場などで走らせてあげましょう。
もし、失明してから散歩や運動をしたがらなくなった犬の場合は、最初は抱いて外へ連れ出してあげる、声掛けしながらリードで誘導して安全な場所で歩かせてあげるなど、パニックにならないよう少しずつ慣らしていってあげましょう。
犬は、たとえ視力を失ってしまっても、人間のように点字や盲導犬のようなサポートを受けることができません。
そのため、愛犬が安全に生活していけるかどうかは飼い主さん自身がいかにケアしてあげるかが大切になります。
犬が失明した後の状況は、それぞれの犬で行動やしぐさが変わってきますが、注意深く観察してその都度対処してあげましょう。
今回は、【犬が失明する原因と失明した場合の対象法】についてお話しました。