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犬が肥満にならないフード(食事)の量と栄養バランスとは?
- 2017/6/15
- 犬が肥満にならないフード(食事)の量と栄養バランスとは?
- 栄養バランス, 犬の肥満
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犬はとにかく食べることが大好きです。
『うちの子いくら食べても食べ物をくれくれ言ってくる。。。』
と思っている飼い主さんは少なくないと思います。
食べ物をきちんと与えることは、健康な体作りだけでなく肥満や病気を防ぎ、健やかな成長を促します。
実際、街中でどう見ても太り過ぎのワンちゃんを見かけることがありますが、そういうワンちゃんはきちんと栄養バランスを考えたフードを与えられていない可能性があります。
犬も人間と同様、肥満になると病気にもなりやすくなってしまいますし、寿命が短くなることだってあります。
普段から、ドッグフードを中心にフードを与えている方、手作り食を中心に与えている方など、飼い主さんにより考え方はバラバラです。
そこで、今回は『犬が肥満にならないフード(食事)の量と栄養バランス』をテーマにお話させていただきたいと思います。
☑️犬の成長期は特に栄養バランスに気をつける
皆さんは、犬のフードの栄養バランスを考えたことはありますか?
子犬の食事は、特に栄養バランスに気をつけなければなりません。
『栄養って何のこと?』
と思われるかもしれません。
栄養とは、『糖質』『脂質』『タンパク質』『ビタミン』『ミネラル』『水』などを指し、これらを適正な量与えていくことは、愛犬の健康を維持する上で非常に重要です。
糖質
↪︎糖質は、活動するための栄養源になるだけでなく、腸内環境を整えたり、便秘と下痢を予防する効果もあります。
脂質
↪︎運動するために必要な栄養素で、細胞を修復するエネルギー源になったり、毛や皮膚を健康に保つために必要です。
タンパク質
↪︎タンパク質は、犬の体のあらゆる部分に必要で、特にしっかりとした筋肉をつけるために必要です。また、皮膚や内臓、血液にも必要不可欠で成長期の犬にとって欠かすことのできない栄養素と言えます。
ビタミン
↪︎体の調子を整えるために必要な栄養素で、犬は人間と異なり体内でビタミンCを合成できるので、あえて食べ物から摂取する必要はありません。
ミネラル
↪︎体内の機能の働きをサポートする栄養素で、骨や歯などの組織を修復する働きがあります。ミネラルは鉄やカルシウムをはじめ、12種類が犬に必要とされています。
水
↪︎体温調節が苦手な犬にとって水分摂取は人間以上に大切といっても過言ではありません。犬にとって、必要な水の量は体重1キロ当たり約50mℓ必要とされています。
総合栄養食であるドッグフードは、栄養バランスが整っていて、メリット・デメリットありますが、犬の寿命を延ばしていることは否定しようがありません。
もし、犬の食事が不安な方はその犬にあったドッグフードをメインに与えることがベターです。
たまに、成長期だからといって、栄養剤やサプリメントなどを過剰に与える飼い主さんがおられますが、犬には逆効果になることが多いです。
というのも、子犬には必要な栄養素を過不足なく与えることが重要だからです。
もちろん、少なすぎるのは良くありませんが、たくさん与えれば良いというものでもありません。
では、愛犬には何を目安にフードを与えれば良いのでしょうか?
実は、とっても簡単な方法があります。
それは、
『愛犬の年齢に合った”総合栄養食”と良い水を与えること』
です。
『総合栄養食って見分け方はあるの?』
と不安な方もご安心ください。
”総合栄養食”は、その名の通り、栄養バランスのとれたフードのことを指しますが、パッケージにその表示がありますので、簡単に見分けることができます。
必ず愛犬の年齢に合ったドッグフードを選ぶようにしましょう。
『一般食』『副食』『栄養補助食』などと表示されている場合は、主食に不向きですので注意が必要です。
また、フードは目分量で与えると太らせる可能性がありますので、表示されている給与量に従って与えることで肥満になることを避けることが期待できます。
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☑️フードの上げすぎに要注意?
ワンちゃんは、自分の食事が済んだ後に飼い主さんが食事をしているときでも寄ってくることはありませんか?
そうなんです。
基本的にワンちゃんは食いしん坊なんです。
だから、
『あ、まだお腹空いてるのかな。』
『さっきのフード少し少なかったかな。』
と心配になり、必要以上のフードやおやつなどを与えてしまう飼い主さんは少なくありません。
また、手作り食を中心に与えている場合、知らず知らずのうちに”フードの与えすぎ”になってしまい、気づいたら標準体重より重くなっているというケースもしばしばあります。
ドッグフードは、犬の体に良くない食品を使用している場合があり、飼い主さんが自らフードを積極的に作ることもありますが、犬の食事に関しては栄養素の調整が難しく、残念ながら手作り食で過不足のない栄養バランスを実現することは困難です。。。
最近は、天然の食材を中心に作られている犬の健康を第一に考えられたドッグフードも登場してきており、愛犬の健康が心配な方はそういうドッグフードを中心に選ぶことをお勧めします。
◆シニア犬に必要な食事の工夫と効果的なサプリメント(栄養)とは?
◆シニアフードの切り替え時期とは?【良質なフードを見分けるコツ】
◆ドッグフードはなぜ危険なのか?安全なペットフードの選び方
◆AAFCOの基準とは?【AAFCO表示について】
特に子犬の場合、何度もフードを要求することがあります。
実は、簡単に子犬を満足させながら、食事量をコントロールする方法があります。
それは、
『1回に与える量を減らして1日に4~5回食事を与えること』
です。
犬は1日の半分以上を寝て過ごしますが、消費しているエネルギー量は比較的高いです。
そのため、体が成長するまで(小・中型犬は5~6ヶ月くらいまで、大型犬は10ヶ月くらいまで)は胃が小さいので一度にたくさん食べることができません。
成犬になった後は、1日2~3回食事を与えている飼い主さんが多いと思いますので、子犬のフード量を成犬に与える量に比べ減らした量で、1日に4~5回与えることで、成長期に栄養をしっかり与えることができます。
次におやつに関してですが、
食事とは、別におやつを習慣的に与える飼い主さんがおられると思います。
例えば、しつけのご褒美として愛犬におやつを与えたり、長い時間噛み続けられるおやつを与えている方も少なくないでしょう。
もし、これからもおやつを与える予定の方は、
『愛犬の1日に必要なエネルギー要求量の2割以下に抑える』
ように心がけることで愛犬の肥満や栄養バランスの偏りを防ぐことができます。
☑️愛犬が一日に必要なエネルギーの計算方法とは?
最後に、愛犬が必要とするフード量についてご説明しておきたいと思います。
成犬になった時の理想体重の80%に達するまでの期間(例えば、理想体重が10kgの犬種なら8kg前後まで)は、特に多くの栄養が必要な時期になります。
目安としては、
●小・小型犬なら9ヶ月頃まで
●大型犬なら1才頃まで
●超大型犬なら1才半頃まで
がその時期に当たるので、成長期用のフードを与えます。
ただ、この時期を過ぎると必要な栄養バランスが変わるため、それまで与えていたフードを見直す時期になります。
では、犬が1日に必要なエネルギーはどのようにして計算すれば良いでしょうか?
犬が1日に必要とするエネルギーの計算方法秋園のエネルギー要求量を正確に求めるには、安静時エネルギー要求量(RER)から1日あたりのエネルギー要求量(DER)を計算します。
※RER…安静時エネルギー要求量。健康な犬が快適な気温で、食事はしているものの活動せずにいるときのエネルギー要求量。
※DER…1日あたりのエネルギー要求量。RERに、犬の活動状態、ライフステージなどの条件を加味した、1日に必要なエネルギー量。
RER=30×体重(kg)+70
もしくは
70×(体重kg)0.75(kcal/日)
DER=RER×係数(kcal/日)
▼DER算出のための係数一覧▼
避妊・去勢していない成犬 1.8
避妊・去勢済みの成犬 1.6
肥満傾向の犬 1.4
高齢犬 1.4
妊娠中(1~4週)の犬 2.0
妊娠中(5~6週)の犬 2.5
妊娠中(7~8週)の犬 3.0
授乳中の犬 4.0~8.0
成長期の犬(4ヶ月未満)3.0
成長期の犬(4~9ヶ月)2.5
成長期の犬(10~12ヶ月)2.0
少し計算が難しいですが、今の愛犬に当てはめてみてください。
まず、はじめにRERを求めます。
次に、RERと係数を掛けた値がDERです。
DERがわかれば、いつも与えているフードのカロリーと照らし合わせて、フードを与えすぎていないかどうかを確認してみてください。
また、2週間に一回程度愛犬の体重を測り、体重の増減をしっかり確認しておきましょう。
ぜひ、この機会に愛犬の食事を見直してみてくださいね。
いがだったでしょうか?
今回は、『犬が肥満にならないフード(食事)の量と栄養バランスとは?』をテーマにお話させていただきました。
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