すでに犬を飼っている飼い主さんはご存知かとは思いますが、犬を購入するときに『血統書付きの犬』というフレーズを耳にしたことがあるはずです。

実際、犬には血統書の有無だけで販売価格が大きく変わってしまうことは珍しくありません。

ただ、中には

『血統書ってなんだろう。。。

という方から

『血統書がある方が良いのは知っているけど、血統書については詳しく知らない』

『血統書が付いているとなんだか高級な犬に感じる』

と血統書があることは良いことだけど、血統書が何であるかは漠然としか分からないという方は少なくないでしょう。

そこで、今回は『犬の血統書とは?血統書付きの犬の価格との関係性について』をテーマに取り上げてご説明したいと思いますので、これから子犬を買おうと思っている方、そしてすでに犬を飼っているけど血統書について調べておきたい、という方はぜひ参考にしてみてくださいね。

前回は、『犬が肥満にならないフード(食事)の量と栄養バランスとは?』をテーマにお話させていただきましたので、興味のある方はぜひご覧くださいね。




☑️血統書って何?意味は?

では、はじめに血統書は”何か”についてお話していきたいと思います。

血統書とは、簡単にいうと

その犬が犬種標準を満たしている

ことを示す証明書です。

『犬種標準って何?』

と思われるかもしれません。

犬種標準とは、犬種ごとに定められた標準的な容姿(ようし)に関する規定のことです。

犬種標準を定めることにより、その犬がどの犬種なのかを分類することができます。

では、一つの例としてトイ・プードルの犬種標準をご覧いただきたいと思います。

トイ・プードルの犬種標準

◆サイズ
体高:28cm以下(26cmが望ましい)

◆習性/性格
利口、活発、従順で、しかも活動的な動作を示す。

◆一般外貌
優雅な容姿、気品に富んだ風貌を備え、スクエアの体構でよく均整がとれている。(スクエア→体長=体高)
鼻(ノーズ):鼻の色はブラック。アプリコットのものはレバーでも許される。ブラウン系のものはレバー。
マズル:長く真っ直ぐで、美しく、脱の下にわずかな彫をもち、力強い。
唇:引き締まっており、色はブラック。アプリコットのものはレバーでも許される。ブラウン系のものはレバー。
目:適度に離れて付き、形はアーモンド型である。
耳:耳は目の高さまたは目よりもやや低い位置に付き、頭部にぴったり沿って垂れ、耳は厚い。耳菜は長く、幅広く、豊富な飾り毛に覆われている。

◆被毛(コート)
毛:毛質は比較的堅く、非常に豊富なカーリ-・コート(巻き毛)、コーデッド・コート(縄状毛)が密生している。
毛色:きれいな一色毛であることを理想とし、ブラック、ホワイト、ブルー、グレー、ブラウン、アプリコット、クリーム、シルバー、シルバー・ベージュ、レッドなどがあり、同色内の濃淡がある。カフエ・オ・レ色は ブラウン系色の中に含まれる。

犬種標準に関する詳細は、社団法人ジャパンケネルクラブ刊行の犬種標準書に記載されていますので、興味のある方はご覧いただければと思います。

血統書は、その犬の血筋を表したもので、ジャパンケネルクラブ日本社会福祉愛犬協会といった血統書発行団体の審査により保証したものです。

そのため、『トイプードルを飼いたい!』『純血のチワワを飼いたい!』という方にとっては、血統書はなくてはならないものとなっています。

ジャパンケネルクラブより引用

では、血統書が付いていて犬種標準を満たしているとどうなるのか?

血統書付きの犬であることにより、
◆ドッグショーに参加できる
◆訓練競技会に参加できる
◆その犬の子犬に血統書を発行することができる(両親が血統書あり)

などがあります。

血統書が付いていないと上記のことができませんが、逆にいうとドッグショーやその犬の子犬を欲しいと思っていない方、血統書に興味がない、という方にとっては血統書自体に価値を感じないかもしれません。

以上をご覧いただくと、血統書にどんな意味があるのかをお分かりいただけたはずです。

では、血統書付きだとどれぐらい価格に影響するのでしょうか?

 

☑️血統書付きだと価格は高くなる?

血統書付き】と書いていると、

『このワンちゃん、値段が高いんだろうな~。

と思ってしまいますよね。。。

では、血統書を発行するのにいくらかかるかを先にご紹介したいと思います。

犬を購入するときに、ペットショップやブリーダーさんから、血統書が欲しいかどうかを質問されることがあるかと思います。

では、血統書発行にはいくら費用がかかるのでしょうか?

◆3代祖血統証明書の登録料:2,200円(生後90日まで) 

※生後91日~2年の犬の登録料は5,600円

仮に生後2年を過ぎた犬の血統書を発行してもらいたい場合は、DNA登録料7,500円(両親と子のそれぞれ)と親子判定量料3,200円がかかってしまいます。

また、日本犬保存会・日本警察犬協会(国内の指定団体)の血統書を持っている場合は、1頭あたり3,400円で発行してもらうことができます。

基本的には、上記の値段で発行自体は可能なのですが、実は申請するためには、父母犬の飼い主がともにJKCの会員でなければならないなどの条件があり、プラスで費用が発生してしまいます。

つまり、血統書を発行する以前にかかる費用になります。

といっても年会費以外は、一度の支払いで済みますので、確認しておいてください。

◆JKC入会金:2,000円

◆JKC年会費:4,000円

◆犬舎名登録料:6,600円

◆オス犬のDNA登録料:7,500円

◆メス犬のDNA登録料:7,500円

◆チャンピオン登録料(3,400円6600円
※証書発行手数料3,400円がかかることがあります。

このように、犬に血統書を発行しようとする場合は、様々な費用がかかることがお分かりいただけたはずです。

また、犬を飼った後に血統書を変更して、名義人を自分にしたい場合の変更手数料は、1,200円(血統書の登録日から6か月以内)になっていますので、合わせて確認しておいてくださいね。

上記を合計すると、3万円ほどあれば一通りの費用を支払うことができます。

つまり、『血統書がある』ことによる犬の価格は、申請の手間などを考えても~3万円までを価格に上乗せする程度というのが実情です。

10万円で販売されている犬に血統書をつけると13万円ということになります。

やはり同じ犬種間の価格差として大きい要因は、

◆地域の需要
◆顔の可愛さ(フェイス)
◆カラー
◆性別
◆サイズ
◆両親の実績

などが関係しています。

もし、

犬を飼いたい!

と思い、ペットショップに足を運んだり、ブリーダーの犬を譲ってもらう場合、同じ犬種でも価格差があるので、『なんで、この子はこの価格なんですか?』と質問してみるとよいでしょう。

 

☑️愛犬の血統書で兄弟や両親を探せるってホント?

この子の両親や兄弟って元気にしてるのかな?

両親に会わせてあげたいな。。。

と思ったことはありませんか?

犬を飼ったことがある人や現在犬を飼っている人は、一度くらい考えたことがあるかもしれません。

実は、血統書付きの犬であれば、兄弟や両親を把握することができるのです。

といっても、『犬の兄弟を探せる検索サービス』などの民間のサービスに血統書のデータを登録する必要があります。

もし、自分の犬のデータを登録した『検索サイト』に、同じように犬の兄弟の飼い主さんが、データを登録していた場合は、特定できることがあります。

現在は、政府やジャパンケネルクラブが主体になって、血の繋がっている犬を探せるサービスなどを行っていないため、もし『どうしても両親や兄弟を知りたい!』という方は、活用してみても良いでしょう。

以下が知名度のあるサービスです。

HOUDY

ペディ(PEDI)

ペディさんに関しては、約800万頭の犬が登録しているサイトで、

ペディで繋がる親戚の範囲は、両親、子、異母兄弟、異父兄弟、甥、姪、叔父、叔母です。近日中に従兄弟も追加予定ですが、従兄弟も含め、甥、姪、叔父、叔母については、異母、異父兄弟つながりは血縁関係が薄くなるのでリンクしない仕様になっています。

ということなので、これからさらに登録頭数が増えることで、さらに両親や兄弟が見つかる可能性が高いといえます。



いかがだったでしょうか?

今回は、『犬の血統書とは?血統書付きの犬の価格との関係性について』をテーマにお話させていただきました。

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