前回は、『犬のがん(腫瘍)の原因・徴候(症状)・診断・治療』についてお話させていただきました。

今回は、当サイトでも何度も取り上げ、また以前からメディアや専門誌に度々注目されていながら未だ改善されていない、”ドッグフードの危険性”について書かせていただきたいと思います。

実は、平成21年の6月にペットフードの防腐剤・酸化防止剤の使用量が規制される【愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律】が制定されました。

つまり、【愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律】は、犬や猫をはじめとするペットが”家畜”という位置から”愛がん動物”という安全性を考慮する必要性のある動物として認められるはじめての法律となったのです。

これを受け、多くの方が胸をなでおろしたことでしょう。

しかし、法律が施行されてからも一向に、ペットフードの質が改善される兆しが見えていないのが現状で、『愛犬の健康は守りたいけど、どんなドックフードを買えば良いか分からない』『とにかく買ってはいけない危険なドックフードの見分け方が知りたい』という方も多いでしょう。
そこで、今回は

ドッグフードはなぜ危険なのか?安全なペットフードの選び方

についてお話させていただきたいと思います。




ドッグフードには脱毛や皮膚炎などが起こる添加物が入っている?
一昔前から見ると、犬の寿命は大幅に伸び、愛犬と長い時間いっしょにいられることは飼い主の喜びです。

寿命が延びた一番の要因は、”ドッグフード”の普及ということをご存じでしょうか?

現在は、ドッグフードの危険性や愛犬の健康面への配慮から手作り食が勧められることも多いですが、ドッグフードが犬の寿命を延ばしたという事実は避けて通ることができず、ドッグフードが完全に悪者扱いを受けることは少し違和感があります

しかし、たくさんの獣医から『手作り食が主流だった頃に比べ、皮膚疾患にかかる犬が増えている』という報告があり、その共通点が”ドッグフードを食べているということ”なのです。

脱毛やかゆみをはじめとする皮膚炎の原因とされているのが、BHA(ジブチルヒドロキシアニソール)BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)エトキシキンという物質でこれらは、ドッグフードの品質を維持する防腐剤です。

※エトキシキンは、ベトナム戦争で枯葉剤に使われた物質として有名です。

実は、脱毛や湿疹などのアレルギー症状が出現した犬にこれらの防腐剤が添加されたペットフードを与えるのを止めると、とたんに症状が改善したという例を複数の獣医師が証言しています。

また、BHA、BHTは食品添加物として指定されており、エトキシキンは飼料添加物として認められています。

これらは毒性が非常に強い(アレルギー、内臓疾患、がんの原因)ため使用量が決められており、特にBHAは毒性が強く名古屋市立大学医学のラットを使った動物実験で胃がんができることが確認されていますが、国が施行した法律が遵守されていないので、ペットフード業界は現在も無法地帯と化しています。

実は、ペットフードの中にはアメリカなど外国から輸入するものもあり、船で長時間かけて輸入されるため、異常なほどの防腐剤が使用されています。

そのため、長期間の保存が可能でペットフードの消費期限は非常食と変わりません

しかし、国が食品添加物として認めていたり、新たに施行した法律が遵守されていない以上、輸入販売や製造販売がストップすることはなく、私達がそれらのペットフードを手に入れることは非常に簡単で常に危険にさらされていることになります。

ドッグフードはなぜ危険なのか?

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危険なドッグフードの見分け方は?

ドッグフードに含まれている防腐剤や食品添加物が危険ということはお分かりいただけたと思います。

『危険なドッグフードはどうやって見分けるためには、BHA、BHT、エトキシキンが入っていないものを選べばいいでしょ?』と普通なら思いますが、実はそう簡単ではありません。

なぜなら、防腐剤・酸化防止剤は減量中に添加されているので製品に表示されないからです。

また、輸入のペットフードでなくても飼料用原料を使っていれば、国産のペットフードにもエトキシキンが入っていると思って間違いないでしょう。

つまり、飼料用原料を使っていないペットフードを選ぶことが危険な成分を愛犬の口に入れることを避ける方法なのです

といっても、ディスカウントストアなどで叩き売りされているドッグフードは、10kgで1000円以下ということも珍しくありませんが、無添加のドッグフードはたった2kgで4000円以上することも珍しくはありません。

しかし、どうせ愛犬に食べさせるのであれば良質なものをあげたいと思うでしょうし、将来の通院や治療代を考えれば、病気にさせない食事を意識する必要があります。

愛犬の健康を守る

 

肉副産物には要注意!ペットフードの肉は劣悪4D肉?

私たち人間が口にする肉は、安くても100gで50円程度です。

しかし、ペットフードに使われる肉は、100gで5円と言われます。

100gを5円で販売できる肉はどのような肉でしょうか?

ペットフード使われる肉は

Dead(死んだ動物の肉)
Dying(死にかけていた動物の肉)
Disabled(身体の一部に障害のある動物の肉)
Diseased(病気の動物の肉)

の4つの頭文字をとり4Ⅾと言われます。

まさか、と思われるかもしれませんが、このような劣悪な肉がペットフードには使われているのです。

また、ドッグフードの成分表示に『肉副産物』と書かれていることがあります。

『肉副産物』とは、肉自体ではなく、動物の肺、腎臓、腸、胃、肝臓、血液などを表し、中には動物の羽や屍、糞尿などが含まれていることもあり、非常に危険です。

今回、最も伝えたいことの一つとしてペットフード業界の隠蔽体質があり、『肉副産物』と表示がある場合は、まだ良心的で、『肉副産物』の表示が無い場合でも非常に質の悪い原材料を使用していることがあります。

例えば、鶏肉。

鶏肉はほぼブロイラー(食用の鶏肉)で飼育環境は1坪に50羽以上も珍しくありません。そのような状況で鶏は病気にかかりやすく、抗生物質が過剰に投与されています。

そして、出荷の段階で病気や残留物質の検査があり、問題のある鶏は人間の口に入ることはありません。

人間の食用として検査を通らなかった病気を持っていたり、高濃度の残留物質がある鶏がペットフード用の鶏肉として使用されます。

また、以前、徳島市・鳴門市・那河内村が一般廃棄物処理の許可の無い徳島市内の肉骨粉加工業者に路上などで死んだ犬・猫などの処理を委託していたことが問題視されました。

この路上などで死んだ犬・猫などの処理をしていた肉骨粉加工業者は、その劣悪な肉をドッグフード用としてペットフードメーカーなどに販売していた可能性が非常に高く、このようにペットフード業界は出来るだけ安い肉を調達するために、肉の出どころや原材料の公開、添加物などを公表しない隠蔽体質に陥っています。

愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律】が施行された現在でも、ペットの口に入るペットフードの質が上がらないのはそのためです。

また、ペットフード取引協議会では『原材料を多い順に合計80%まで表示すればよい』としているため、消費者は完全な原材料や添加物などの把握は困難というのが現状です。

そこで、現状でできる、出来る限り安全なペットフードの選び方としてまとめました。

まとめ
現状でできる、出来る限り安全なペットフードの選び方
〇輸入のペットフードは出来るだけ避ける
〇安いペットフードは避ける(高ければ良いわけでもないですが)
〇肉副産物の表示があるものは避ける
〇原材料を出来るだけ表示しているメーカーのものを選ぶ
〇無添加で消費期限が短いものを選ぶ

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