愛犬の健康管理は、飼い主にとって重要な役割の一つです。

普段から、注意深く観察していないと体調が悪くなっていることに気付けません。

仮に、病気になっているとしたら、早期発見・早期治療が必須ですので、まずは、毎日の犬の状態、行動・しぐさ、餌の食べる量、排尿・排便などを注意深く観察する習慣を身につけましょう。

今回は、”犬の血尿”にフォーカスし、犬の血尿の原因についてお話していきます。

愛犬の血尿なんて、誰も見たくありませんが、人間と同じように犬も血尿をするときがあります。

まず、初めに言えることが血尿を確認した時点ですぐに動物病院に連れて行くべきだということです。

排泄は、睡眠や食事と並び犬の生命に関わる可能性が高いため、素人判断は禁忌です。

血尿は、大きく3種類に区別することができるようです▼
①赤血球尿
②血色素尿
③ミオグロビン尿


血尿の原因は?

尿路結石
➜『尿路結石』は、腎臓や膀胱で尿の成分が結晶化して結石となり、腎臓、尿管、膀胱、尿道などの尿路に留まってしまう病気で、それらの結石が組織を傷つけることにより血尿が出てしまいます。

結晶が尿道にあれば➜尿道結石
膀胱にあれば➜膀胱結石

結石が大きくなると、尿道を塞いでしまい尿が出にくくなることもあります。

尿道が長く細い雄犬は特に結石により尿道が塞がれやすいので、足を上げている時に尿が出ているか、尿をする際に苦しそうでないかなどを観察しましょう。

また、排尿をストレスの無いようにさせてあげることや、水をたくさん与えられる環境を作ってあげたりすることで、結晶化を予防することも大切といえます。

 

前立腺炎
➜前立腺炎は、『前立腺疾患』に分類され、犬の年齢では、6、7歳以上の雄犬がかかりやすいことが特徴です。

前立腺は、雄犬にある生殖器のことで、加齢とともに男性ホルモンのバランスが崩れることで肥大し、やがて患部が炎症を起こし出血し、これは人間も同様のことが言えます。

去勢をしたり、ホルモン剤の投与で男性ホルモンの濃度を下げたりすることで、肥大を抑えることができますが、それらをしていない場合は、前立腺炎の可能性があります。

前立腺が肥大すると腸が圧迫され、尿や便が出にくくなりますので、毎日排泄量を観察していれば異変に気付ける可能性が上がります。

軽症の場合は、食事療法で改善することがあります、重症度によっては摘出ということもあります。

 

膀胱炎
➜膀胱炎は、尿を溜める袋(膀胱)が炎症を起こす病気のことで、主に尿道から入り込んだ細菌が原因であることが多く、尿路感染により、血尿を伴うことがあります。

膀胱炎は、尿道が短いメス犬がかかりやすい病気とされています。

また、稀にストレスや環境の変化により『急性膀胱炎』に引き起こすこともあります。

 

膀胱腫瘍(ガン)
➜前立腺疾患と同様、高齢期に起こりやすい病気が、膀胱腫瘍(ガン)です。
初期の膀胱腫瘍(ガン)は、症状に乏しく気付くことが難しいため、血尿あった時点で病気が進行しているケースが多いとされます。

膀胱腫瘍(ガン)は、雄雌問わず発症し、年齢が重なり高齢になればなるほど発現率も高くなります。

主に可能性が高いのは上記の4つではないでしょうか?

また、血尿はオス・メスにより出血部位が異なる場合があります。

オスであれば、膀胱・尿道に原因があることが多く、メスであれば子宮や膣から出血する場合もあります。

稀なケースでは、犬に誤って玉ねぎを食べさせてしまった場合も血尿が出る場合があります。

タマネギや長ネギ、ニンニク、ニラなど、アリルプロビルジスルファイドという成分を含んだ食材を食べてしまうと犬のの赤血球が破壊されるため血尿が出る可能性があります。

 

観察するポイント
血尿をしている場合は、よく愛犬の排尿を観察しましょう。

①排尿回数の変化
②排尿量の変化
③排尿時の痛みの有無
④尿の色の程度

これらの変化を獣医に伝えることで、検査・診断・治療に役立つことが多いです。

犬は、人間のように不調を口で訴えることができませんので、普段から愛犬のSOSを見落とさないようにしましょう。

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