”肉球”と言えば、ワンちゃんの可愛い特徴の一つですよね。

触るとプニプニと柔らかく、ポップコーンの匂いがするなんてことも言われます。

実は、一見、丈夫そうに見える”肉球”は人間の手足同様ケガをしてしまうことがあります。

『まさか肉球がケガをするなんて』と思っている飼い主さんもいらっしゃると思います。

足場の悪い場所で遊ばしたり、散歩すると肉球をケガしてしまうこともあるため注意が必要です。

そこで、今回は『犬の肉球がケガをした場合』についてお話したいと思います。

肉球の役割は?

まずは、肉球の役割についてお話したいと思います。

犬の肉球は、爪・手球・掌球・狼爪・手根球の5つで構成されています。

犬の肉球には、重要な2つの役割があります。

地面からの衝撃を軽減する

地面の冷たさや熱さから足を守る

つまり、犬の肉球は人間がはく靴のような働きがあると言えます。

ただし、犬の肉球は靴と違い、生身なのでケガをしたり、炎症を起こすこともありますので注意が必要です。

 

肉球のケア方法について

では、次に肉球のケアについてお話します。

肉球のケアのタイミングとしては、基本的に散歩後が適しています。

散歩から帰ってきたら、まず、肉球に傷が無いか確認してあげましょう。

なければ、濡れたタオルで拭いてあげるだけでも良いのですが、肉球専用の洗浄・殺菌スプレーなどを使用して、最後に渇いたタオルで拭きとってあげるのがベターです。

また、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)によると肉球をマッサージしてあげることで、血行が良くなる、リラックスできるなどの効果が期待できるそうです。

肉球

ケアの一つとして、普段から小まめに肉球マッサージをしてあげましょう。

大切なのは、愛犬の頭の先から足の先まで普段から気を配ってあげることです。

肉球の洗浄・殺菌をしてあげるときに、爪が割れていないか、肉球に傷がついていないかを毎日チェックしてあげることで、菌に感染することを未然に防ぎましょう。

関連記事➡犬の爪切りで失敗?【出血処置について】

 

犬の肉球がケガをした場合について

最後に、犬の肉球がケガをした場合についてお話したいと思います。

犬は、自分の肉球を舐める習慣があります。

これは、どの飼い主さんでも一度は目にしたことがあるはずです。

肉球を舐めるという行為は、いわゆるセルフケアで、自分自身でお手入れをしているということです。

しかし、不自然なくらい長時間肉球を舐めていたり、肉球を噛んでいるようなしぐさが見られるときは、念のため注意深く観察してあげましょう。

一番多いケガとされているのが、散歩時や鋭利なものを踏んだときの裂傷・擦り傷、そして熱いアスファルトを踏んだときの火傷です。

特に、犬の肉球が火傷するということはあまり知られていませんが、夏場長時間散歩するときなどは足場には気を遣ってあげるべきです。

もし、犬の肉球がケガをした場合は、

肉球を必要以上に舐める

足に体重をかけたがらない

出血

などの何らかの変化があるはずなので、見落とさないよう注意が必要です。

肉球に傷があると、犬は傷口を舐めたがります。

唾液には、殺菌作用があると言われますが、ご存じの通り犬の唾液には様々な菌が存在していますので、舐めるのを止めさして下記の応急処置をしてあげましょう。

傷口の洗浄・殺菌
↳肉球専用の洗浄・殺菌スプレーがあれば、それを使用してください。

無い場合は、マキロンなどの消毒薬をガーゼやタオルに染み込ませて傷口に当てましょう。また、ガラスの破片や鋭利なものが傷口に残っていないかも、このとき確認しておく必要があります。

出血がある場合は止血する
↳もし、目に見える出血がある場合は、止血が必要になります。

その場合、清潔なガーゼ、タオル、布などで出血が止まるまで傷口を押さえましょう。

また、小麦粉を使用するといった方法もあります。

とにかく、出血が止まるまでは放っておかないように気をつけましょう。

普段から出血した場合を考えてクイックストップという止血剤が販売されていますので、それを購入しておくことがおススメです。

火傷の処置
↳火傷の処置では、冷水で局部を洗い流した後に保冷剤などで冷やしてあげましょう。

火傷に関しては、外見上発見するのが難しいのが現状です。

そのため、熱いアスファルトを歩かせた場合は、散歩が終わった後に庭の冷水で肉球をアイシングしてあげましょう。

上記の処置が済んだら、ケガや火傷が治るまでは、菌が入らないよう毎日ガーゼや包帯を変えて保護してあげましょう。

犬が傷口を舐めてしまうと、菌が入って感染してしまう可能性があるので、ガーゼや包帯を外して舐めないように目を配り、外へ出すことを控えましょう。

本来なら、応急処置した後に動物病院に行くことが望ましいですが、少しの傷であれば自然治癒します。

ただし、大型犬の場合、体重が肉球にかかるので、傷口の治癒が遅延することがあります。

肉球②

 

危険な破傷風!?

肉球にケガをした場合、『破傷風』という病気にかかる可能性があります。

『破傷風』は、肉球の傷口から土の中に住む『破傷風菌』が侵入することによる細菌感染症です。

破傷風では、少しの傷口からでも感染する可能性があり、全身に痙攣をおこしたり、最悪の場合は呼吸困難に陥り、死に至ります。

もし、『破傷風』の疑いがある場合は、動物病院でペニシリンと毒素を中和する結血清を投与します。

肉球に傷がある場合で、土の中の破傷風菌が傷口から侵入するという状況は比較的容易に起こりそうですが、定期的に三種混合ワクチンを接種していれば『破傷風』を予防することが出来ますので、心配な方は、定期的に三種混合ワクチンを接種させてあげましょう。
子犬のワクチン接種について
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今回は、『犬の肉球がケガをした場合』についてお話しました。

 

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